ArCS 北極域研究推進プロジェクト

ArCS通信

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ArCS国際連携拠点のひとつであるIARC(アラスカ大学フェアバンクス校国際北極圏研究センター)では、開設20周年にあたり、「Japan - U.S. Arctic Science Collaboration-Reflections on the Past Two Decades and Future Opportunities-」と題した会合が2019年3月4日(月)~6日(水)に開かれました。この一環として、ArCS国際連携拠点メニューでは、IARCにおける共同研究の推進を目的とするワークショップ「ArCS Workshop for Promoting Arctic Collaboration between IARC/UAF and Japan」を会合2日目の3月5日(火)に実施しました。ワークショップには、日米双方から約50名の参加がありました。

CBirdは北極評議会CAFF(北極圏植物相・動物相保存作業部会)の元にある北極域の海鳥に関する専門家作業グループです。CBirdには北極圏8カ国に加え、オブザーバー国4カ国(日本、イギリス、オランダ、フランス)が参画しています。2019年の年次会合はアイスランドのアークレイリのCAFF事務局において3月26日〜29日に開催されました。今回の会合では進行中のプロジェクトの進捗報告、また今後のプロジェクト計画に関する議論が行われました。

北海道大学北極域研究センターより第4回WGICA(中央北極海における統合的な海洋生態系アセスメントICES/PICES/PAME合同ワーキンググループ)ワークショップについてご案内を頂きましたので、ご案内いたします。

詳細は下記のURLをご覧ください。

http://www.arc.hokudai.ac.jp/4th-wgica/

2019年2月23日に、東京の日本科学未来館にて、グリーンランド在住の猟師大島トク氏を招き、トークセッション「ARCTIC LIFE ~極北の狩人と雪氷学者を囲んで」を開催しました。大島トク氏は、私達のグリーンランドでの研究を長年サポートしている現地の協力者です。本イベントは、現在の北極の環境と、そこに暮らす人々の文化・生活、北極域の重要性について、一般市民の理解を深めることを目的として行われました。当日は、私達の予想を大きく上回る3歳から70代までの39人が参加され、とても賑やかなイベントとなりました。

2019年2月15日(金)に北海道大学総合博物館において、一般向け講演会「グリーンランドとアイヌの狩猟文化:環境保全と文化継承の取り組みから」を開催しました。この講演会ではグリーンランド・カナック村の大島トク氏やアイヌ文化の継承者を招いて、狩猟・漁業と文化継承について講演するとともに、座談会形式で意見交換を行いました。

今回はアメリカが議長国となって4回目の会合でした。議長国は2年で交代しますので、今回がアメリカにとって最後の役員会議となります。会議はアラスカのアンカレッジからバスで20分ほど離れたThe Alaska Native Heritage Centerで行われました。ここには、先住民の文化や生活に関する博物館や集会施設がありました。敷地内には伝統的な住居もいくつか建てられており、内部の様子も見ることができました。また、保育園も併設されているようで、会議初日はアンカレッジで有名なマッシャー(犬ぞり使い)が10頭程度の犬を連れてきており、会議中に子供を犬ぞりに乗せ、施設の周りを回っていました。会議参加者は生物好きが多いので、会議中は「チラ見」で我慢していましたが、休憩時間になった途端、多くのメンバーが、犬ぞりに乗って楽しんでいる子供達を羨ましそうに眺めていました。

2019年2月17日に開幕した第34回北方圏国際シンポジウムのイベントとして、グリーンランドカナック村在住の猟師 大島トクさんによる特別講演が、紋別市民会館で行われました。大島トクさんは、私達のグリーンランドにおける氷河と海洋に関する研究活動を支援してくださっています。例えば、氷で覆われる海の案内役として、海洋観測に欠かせない船の操船を行っています。さらに、研究者とカナック住民とのワークショップ開催に尽力した立役者でもあります。特別講演では、グリーンランドの伝統的な狩猟・工芸文化と、それら文化伝承の取り組みについて話されました。トクさんは、グリーンランドの伝統文化が忘れ去られることに強い懸念を抱いていて、若い世代に、文化を伝承する活動をしています。「今の子供たちは、民族衣装の作り方を親から教わることが少なくなった。だから自分が教えるんだ」という彼女の力強いメッセージは、150人を超える聴衆に確かに伝わったことでしょう。