ArCS 北極域研究推進プロジェクト

ArCS通信

グリーンランド北西部カナックでの観測(カナックから①)

テーマ2の「グリーンランドにおける氷床・氷河・海洋相互作用」課題では、氷河氷床の変動と海洋の相互作用に着目し、グリーンランド北西部で夏の観測を実施しています。

GRENEプロジェクトで開始したグリーンランド北西部での観測は今年で5年目。昨年に引き続きスイス連邦工科大学とフローレンス大学の研究者と共同で観測を行います。私たちが観測の拠点としている村カナックから海を見渡すと、数日前には一面を覆っていた海氷が日ごとになくなりつつあります。7月になってようやく海氷が消失する寒冷で厳しい自然環境の中にあって、村に並ぶ色彩豊かな家々が人々の生活を実感させます。カナック到着後すぐに、カナック氷帽における質量収支の観測を行いました。前年に設置したポールの高さを測定して、降雪・融解量の変化をモニタリングします。このような継続的な現地観測によって、私たちは近年の北極域の環境の変化を明らかにしようとしています。明日はボードイン氷河の観測キャンプに入ります。

大橋良彦(北海道大学)

※この記事は2016年7月3日に作成されました。

観測の拠点としているカナック村。7月に入って海氷が消えていきます

カナック氷帽での質量収支観測

その他のカナック調査観測についての記事はこちらから

<2016年>
グリーンランド・ボードイン氷河での野外観測(カナックから②)
グリーンランド北西部フィヨルドでの海洋観測(カナックから③)
カナックの村人とのワークショップ(カナックから④)

<2017年>
グリーンランド北西部、氷床上の観測1 —自動気象測器のメンテナンスー
グリーンランド北西部、氷床上の観測2 —ボードイン氷河における観測—
カナックの住民とのワークショップ
グリーンランド北西部フィヨルドでの海洋調査

<2018年>
グリーンランド北西部カナック氷帽と流出河川での調査
カナック村住民とのワークショップ
Inglefieldフィヨルドでの海洋観測とケケッタ村住民とのワークショップ

<2019年>
グリーンランド北西部におけるカナック氷帽の質量収支と融解水流出の観測